2019.02.17 二度目の椿資料館
椿園を堪能した帰りに、「椿資料館」へも立ち寄ってみました。
この椿資料館は、椿まつりのシーズンに限らず、年中無休で開館しており、無料で入ることができます。
椿資料館の中には、椿の品種や形状、花の色の違いなどを分かりやすく解説しており、更に古い地層から出土した椿の葉の化石、島民と椿に関る民具や工芸品なども展示しております。
館内に立ち入った瞬間、目に飛び込んできたのは、椿の切り花でした。
椿のシーズンには、このように「生の椿の切り花」が展示されています。
椿のシーズン以外の時も、椿のドライフラワーの展示があるようで、いつでも椿を楽しむ事が出来る施設になっているようです。
前回ここへ訪れた際は、椿のシーズンではなかったので中に入らなかったのですが、入ってみれば良かったなと思いました。
切り花の他にも、様々な椿の情報が散りばめられていました。
印象に残ったのは、上の写真のような茶道の一式です。
お茶の席に飾る花として、椿は他の花と違い「単体」で存在することが出来る花のようです。
確かに、椿のみが花瓶にさしてありますが、見事な存在感です。
切り花以外にも、室内にこのような美しい椿が並べられておりました。
伊豆大島には、はるか昔から椿が自生していたようです。
いつから椿が伊豆大島に根付いていたのかは分かりませんが、ある資料によると「昭和53年の伊豆大島近海地震の際に、伊豆大島の下高洞遺跡の崩落した縄文中期から後期にかけての地層から、椿の葉の化石が発見されたため、縄文時代という古い時代から伊豆大島には椿が育っていたという証拠が現れた。」との事。
そ、そんな前から・・・・。
大島に暮らす人々は、椿を生活のために活用していたようで、椿油はもちろんのこと、椿の幹や枝は椿炭(ちんたん)の材料として、椿の花びらは、花びら染めのための染料用に、葉は釉薬のための椿灰に、そして油のしぼりかすの種子は肥料にと余すところなく使われました。
椿は成長が遅い反面、肌理(きめ)は緻密で均質であり木質が堅く、磨くと光沢が出ることから、ソロバン玉、将棋の駒、食器、楽器、彫刻や木製の玩具の材料として活用されてきました。
椿の木を炭にしたものは、火つきが良い上に、火持ちがよく、火の粉が飛ばず、灰も白くきれいなために、茶道では最高級の炭として愛用されてきました。
こうして、椿は伊豆諸島の人々の暮らしを支える重要な資源となっていきました。
(※「TOKYOイチオシナビhttps://chiikishigen.tokyo/」参照)
資料館の館内から先に行くと、このような屋外へ出ることが出来ました。
ベンチでのんびり読書でもすれば、何冊でも読めそうな景観です。
でも、今は寒い時期なので、外で長居したら風邪をひいてしまいますね(笑)
椿資料館を出ると、このようなお土産物が売られているお店や、食事が出来るスペースもありました。
椿園を出てすぐのところにあるためか、椿園を訪れた方々が休憩している姿も見られました。
ちなみにお手洗いもありましたよ。
椿の事を詳しく知りたいときは、ここ「椿資料館」ですね。