伊豆大島 岡田港 船客待合所

■岡田港■
岡田港は、伊豆大島の北東部に位置しております。
大型定期船の岸壁が整備され、元町港を補完する役割を果たしています。

この岡田港船客待合所は、島の玄関口であることはもちろん、地域のにぎわいの拠点としての機能をもつ船客待合所と、避難施設としての機能を持っております。
津波到達までに、安全に港利用者を避難させる津波避難施設として整備されているのです。

船客待合所は、待合スペースの充足とバリアフリー化に対応しており、
●1階→チケットカウンターと待合所
●2階→伊豆大島の特産品等を販売する売店&岡田港ふれあい交流スペース
●3階→島の食材を使用した料理を提供するレストラン(←イズシチ丸食堂)
●4階→津波避難施設&防災倉庫
以上の地上5階建ての施設となっております。

岡田港を利用して船を乗る際は、いつも岡田港船客待合所の右手の入口からまず入り、そのまままっすぐ進んだ右手にあるチケットカウンターにて予約してある船のチケットを発券してもらいます。
その後、発券してもらったチケットに、住所や氏名、連絡先などを記入します。
元町港の記事にも記載しましたが、この記入をせずに乗船しようとすると、そこで呼び止められて記入を促されますので、乗船までに記入を済ませておきましょう。

あとは乗船を待つばかりですが、乗船まで時間があるときは、船客待合所内をぶらぶら歩いたり、お土産物を買ったり、3階にあるレストランでお茶をしたりして待ちます。

この岡田港船客待合所は、2019年2月7日よりオープンし、2019年2月5日に「岡田港船客待合所・津波避難施設 完成記念式典」が行われ、小池百合子都知事も出席をされました。

その際、都知事は
・「島の港は、人と物の結節点。島民の生活、産業の基盤を支える重要な役割を担っています。また、屋上の津波避難施設は、港の利用者、島民の皆さまの命を守る重要な役割を果たします。流線型の船のようなデザインは、島の新しいシンボルになると期待しています」
・「交流スペースは、まちの魅力を発信する拠点として使ってほしい」
・「自然を守り、自然の中で暮らす皆さまの命を守るとともに、経済を発展させ、多くのお客さまを島に迎えたい。大島をはじめとする島々が、東京宝島事業の下でますます発展することを心から期待しています」
・「これからも皆さんと一緒に、島々のPR、振興に努めていきます」
と、挨拶されたようです。

3階には「イズシチ丸食堂」というレストランが入っております。
そのレストランの奥に行くと、外へ出ることが出来るドアがあります。
緊急時の非常階段としてなのかは分かりませんが、そのまま桟橋へと続いております。
ただ、荷物がある場合は、この階段を使って荷物をかかえて下りる、というのは体力のない私には難しそうです。

そして、エレベーターを使って、4階の避難スペースへも行ってみました。
いつ自分が津波などに巻き込まれるかは分かりません。
こうして一度足を運んでみるのも大事かなと思いました。
避難スペースは予想以上に広く、沢山の方が避難出来そうだと感じました。

ちなみにこの船客待合所、ガラス張りのおしゃれな建物ですが、もし万が一津波がこの船客待合所を襲ったら、ガラスが「割れる」設計がされているそうです。
なぜかと言うと、ガラスが割れず、水の抵抗をもろに受けてしまうと、この船客待合所自体が流されてしまう可能性があるからです。
そうなってしまったら、津波避難施設の意味がまるでないですよね。
そこで、「あえて」水の抵抗を減らすために、ガラスが割れ、船客待合所が崩されないように設計がされているとの事。
すごい。

船の利用は、この桟橋へ続くドアより出て、桟橋へと向かいます。
岡田港は、桟橋にプロムナードがあるので、雨が降ってもある程度はぬれずに済みます。
雨が吹き込んだり、タラップを使って船へ乗り込む際は雨に当たりますが・・・。

今ではもう新しい岡田港船客待合所の利用も慣れましたが、それまでは当たり前ですが、旧船客待合所を普通に利用してました。
せっかくなので、旧船客待合所の画像も載せておこうかと思います。

■岡田港 旧船客待合所■

今では使われなくなってしまったこの旧船客待合所。
別の何かの施設に生まれ変わるのか、それとも取り壊して何か違うものに変わるのか。
それは今の段階ではまだ決まっていないのか、そのままの状態になっています。
港利用客や島民の命を守る施設も兼ねた新船客待合所が誕生したのは嬉しい事ですが、何だかちょっと、寂しさを感じますね。

Posted by sima-life