2018.12.21 二度目の三原山
夏に1度訪れた際、山頂まで行かれなかったので、暑すぎず寒すぎない気候を狙ってこのたびやってまいりました。
まずは三原山の駐車場まで車で登ってきました。
この駐車場からの眺望が、私は結構好きです。
今日の出帆港が「元町港」のため、港にさるびあ丸とジェット船「虹」が停泊しているのを見ることが出来ました。
夏に三原山へ訪れた時と比べると、だいぶ山の色が緑から茶色へと変化してますね。
三原山は、現在も噴火の活動が行われている標高758メートルの活火山です。
■伊豆大島の歴史を少し■
今から100万年~数十万年前に、海の上に3つの火山がありました。
ですがその3つの火山はその活動を終え、徐々に海の波に削られて、小さくなって行きました。
そして数万年前、その3つの火山があった場所から近いところで新しい噴火が起こりました。
この新しい噴火が、伊豆大島を作った火山なのです。
その火山は何度も何度も噴火を振り返し、果てには活動を終えた3つの火山を覆っていき、標高約1000メートルの1つの島に成長しました。
そして、1700年前と1500年前に山頂で大きな噴火が起こり、吹き出た溶岩の分だけ凹み、大きなくぼみ(カルデラ)が出来ました。
更に1777年に、大噴火が起こりカルデラの中央に、小さな山を作りました。
それが現在の「三原山」となったのです。
その後はおよそ30~40年に1度、カルデラの中に溶岩流が溜まる程度の噴火を繰り返してきましたが、1986年の大噴火では、カルデラの外での噴火が起こり、その際には「全島民の島外避難」が発令された歴史があります。
今回も、夏に歩いたときと同じく「山頂遊歩道」を歩いて行きたいと思います。
三原山にはこのように、「三原山ハイキングコース」というものが設けられています。
■山頂遊歩道■
山頂口から内輪山に向かって舗装された遊歩道が整備されているので
安心して歩けるハイキングコース。
続けて火口一周コースに進めば一度に三原山の魅力を満喫できます。
(所要時間:約45分)
■火口一周遊歩道■
火口を一周するいわゆる「お鉢めぐり」コース。
地面からの熱を感じながら生れた火山の姿を眺める、迫力の自然アトラクションです。
(所要時間:約45分)
■温泉(裏砂漠)コース■
山頂口からお鉢めぐりをした後、1986年噴火時の新しい溶岩流を経て
大島温泉ホテルに抜けるコースです。一汗かいたら露天風呂でのんびり。
(所要時間:約60分)
■表砂漠コース■
内輪山から西側のカルデラに下って外輪山沿いに山頂口に戻るコース。
足場の悪い溶岩の上を歩くため、靴などは歩きやすいものを用意しておきましょう。
■テキサスコース■
裏砂漠を横目に東側の海岸に抜けるスリリングコース。
迷いやすいエリアなので事前の情報収集と、できればガイドを依頼するなど、
事前準備をしっかりして挑みましょう。
■大砂漠コース■
裏砂漠を横断するコース。
このエリアは山頂から眺めた印象よりずっと広く、迷いやすいので、
テキサスコース同様事前の準備を怠らないようにしましょう。
※「大島温泉ホテル」公式ホームページより内容抜粋
夏に来た際には、1か所目の休憩所でリタイヤしてしまいましたが、今日は頑張って山頂目指して歩きたいと思います。
しかしながら、山頂付近からの眺めはとても素晴らしいですね。
ずっと見ていたいです。
おっ!
もう少しで山頂のようです。
でも、登山開始の頃の緩やかな遊歩道が嘘のように、山頂に近付いていくと、このような坂道が少々続き、私にはキツイです(汗)
どうやら山頂に到着した模様です。
「三原神社」の鳥居も見えました。
そしてこの巨大な岩々。
これは噴火の際、火口から溢れ出た溶岩流に乗って、ここまで流されてきたと言われているそうです。
こんな岩石も見ることが出来ました。
これは「ゴジラ岩」という愛称で呼ばれている岩で、1986年の大噴火の際に流出した溶岩が冷えて固まり、この形になったと言われているそうです。
私が見た時は、ゴジラの頭の上にカラスがとまっていました(笑)
カラスさんの休憩ポイントなのでしょうか。
先に見えた「火口展望台」へと登ってみました。
まさしく絶景!
ん?ところどころに、小さな煙のようなものが出ている個所がありますね。
三原山が活火山であることを思い出させてくれる景色ですね。
次に「三原神社」へと向かってみます。
■三原神社■
「古代から三原山の鎮火は神のなせる業として受けとめ、噴火口全域を御神火として信仰し崇めてきた。三原山の近くに阿治古と呼ばれる古い地域に集落があり、阿治古神社が鎮座していた。たびたびの噴火降灰により、1466年(室町時代、文正2年)祭神阿治古命を大宮の地に還座したため、御神火が遠くなり阿治古命を三原大明神として祀る様になったと思われる。
伊豆六島差出し帳の記述によれば1789年(天明9年)にはすでに三原神社が鎮座しており毎月6月1日に三原神社の祭礼が行われ島民は神主と共に祭礼の1週間前よりお籠りをして身を清め参拝してとある。
これまでに溶岩が火口より砂漠へ流れ出したのは1910年~1923年(明治大正)と1950年~1953年及び1986年(全島民避難)の鎮火である。三原神社はこの昭和の大噴火による溶岩流も「なぜか」神殿を避け直前で両側へとながれをかえている。これこそ古代からの信仰である御神火のなせる業でないだろうか。不思議の一言につきる。
三原神社 氏子総代
大島町」
※三原神社 看板の文章より抜粋。
この三原神社は、何度も溶岩流を避け、今なおこうして鎮座しているのですね。
本当に、不思議の一言に尽きます。
三原神社を参拝し、ここで三原山をおりることにしました。
本当はもう少し先の方まで歩いて行きたかったのですが、もう夕暮れ時なので、また次回に更に進んでみようかと思っています。
下まで下りてきました。
あたりはすっかり夕陽の色で染まっておりました。
三原山の駐車場から見る夕陽も、美しいです。心が洗われるようです。
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